勉強しなさいって言わなくても勉強してくれないかな…
でも言わないとほんとにやらないのよね
そんなお悩みを持つ方、多いですよね。
「勉強しなさい」は言えば言うほどこどもが勉強しなくなる呪文です。
言わなくなると、どうなるか気になりませんか?
じつは「勉強しなさい」と言うのをやめてみました。
あるとき、言ってもやってないって気がついたんです。
結果、効果にびっくりしました。
この記事を読み終えるときっとあなたも「勉強しなさい」と言いたい気持ちが消えると思いますよ。
なんだかんだ続けたZ会と、夏休みの読書感想文に取り組んだことで、国語だけは勉強をせずに学年トップクラスでした。
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勉強しなさいはだれでも言ってます
こんにちは、宇井えまです。
これまで仕事の中で1000人以上の人からちょっとしたお悩みを聞いてきました。
当時からこどものいる方からは「こどもが勉強しない」という声もたくさん聞きました。
どこの家庭も同じ悩みをお持ちなんだな、と思う半面、こどもが勉強していないと不安になりますよね。
わたしが「勉強しなさい」と言うのをやめたのは娘が高校生になってからでしたが、小学生であろうと高校生であろうと、「勉強しなさい」と言われたときのこどもの気持ち、親の感情は変わりありません。
記事では高校生の例ですが、小・中学生の子をお持ちの方にも参考になるように書いています。
勉強しなさいと言いたくなるのはなぜ?
「勉強しなさい」と言いたくなる子はどんな環境の子が多いと思いますか?
勉強しないのにも、きっと理由はあるはずですよね。
言われやすいこどもの特徴
勉強しなさいと言われるのは、なにも成績の悪い子とはかぎりません。
成績が普通の子も、優秀な子もまんべんなく言われています。
行きたい中学・高校・大学に入学するために「必要な成績の目標」があるからです。
当然、目標に遠ければ遠いほど、親は口をすっぱくして「勉強しなさい」って言ってしまいます。
高校生くらいになれば、将来が少し見えてくることもあって、「勉強しなさいと言われなくなる子もたくさんいます。
高校生になってもまだ「勉強しなさい」?
高校生になってまで「勉強しなさい」と言われる子
高校生になってからも「勉強しなさい」と言われ続けるのは「進学校」に通っているこどもです。
ここでちょっと補足。
実は、進学校といっても実はいろいろなパターンがあります。
大学(短大含む)へ進学する子の割合が高い学校を「進学校」と呼びますが、
その進学校の中でも
- なんちゃって進学校
- 自称進学校
- 進学校
- 超進学校
に分かれます。
あまり良い言い方ではない気もしますが、この呼び方が一般化しています。
あなたのお子さんは、この中のどこかの層にあてはまりそうでしょうか。
この中でも、特に「勉強しなさい」と言われることが多いのが自称進学校・進学校に通うこどもです。
うちはまさにこのポジションでした。
自称進学校・進学校の学力は、中学校の頃の内申が40あるかないか(地域により差があります)平均してだいたいオール4程度の成績が目安になります。
勉強しようという気持ちはあるものの、サボってしまう自分に負けちゃうことも多い。
ときには「勉強しなさい」とおしりをたたかれ勉強してきたこどもが多い印象です。
やる気スイッチを押してもらっても、自動的に切れちゃうタイプですね。
可愛いといえば可愛いかもしれません!
それなりにまじめに勉強してきた層に入るはずなのに、高校生になって勉強しなくなるのはなぜなのでしょう。
高校受験と同じだと考えている
自称とはいえ、国公立大学を目指せる学校に入ったということで、親子ともども気が抜けたのではないでしょうか。
学校も「塾はいらない」と言っているし、中学校と同じ感覚で、たくさんの課題や補習をこなして学力をつければ大丈夫!
と、親子して信じてしまっているケースはとても多いです。
ところが、高校の勉強は中学よりもずっと難しく範囲も広いです。
たくさんの課題や補習がこなせなくなってしまうと、と勉強しないループに入りやすくなります。
高校デビュー
高校に入ると中学とは環境も大きく変わりますよね。
- おしゃれに気を遣うようになる
- 友達(彼氏・彼女)と遊ぶのが楽しい
- スマホの持ち込みができる
新しい友達がたくさんでき、恋愛もしたりして、世界が広がって、手に入る自由は中学のきゅうくつな学校生活とは雲泥の差。
アオハル方向へシフトしすぎてしまうと、当然、勉強に割ける時間がなくなり、意識も下がってしまいます。
勉強しなさいと言われた子どもの気持ち
そういえばわたしも、中学生の頃までは、親によく「勉強しなさい」と言われていました。
言われてやる気になったことは一度もなかったですね……
やる気が一気に失せてしまう
高校生活を楽しんでいても、成績がいつまでもふるわないままだと、こどもはある時から突然不安に襲われます。
このままではマズい!
と気づいてはいても、学校の課題や補習や部活に追われているうちに次のテストに。
疲れていても、スマホをいじることはやめられない。
ずるずるとダメな毎日を送ってしまう自分に自己嫌悪でいっぱい。
そんな心境なのに、追い打ちをかけるように親に、
「勉強しなさい」
と言われてしまうと、
「わかってるよ!」
となるのも無理ないですよね。
こどもの気持ちになってみると、なかなかのストレス……
同じ学力レベルの中での競争がつらい
高校に入学すると、近いレベルの学力、同じレベルでの努力ができるこどもが集まっています。
テストも、少しの点差で順位が大きく変わってしまいます。
最初のうちはトップから最下位までの学力差は大きくなかったのに、進級するごとにどんどん差がつきます。
トップ層だった子が下位に落ち、後ろから数えたほうが早かった子が上位になるなどの下剋上だって、普通にあります。
学習の遅れを取り返すのは容易ではありません。
勉強時間を増やしても、ライバルも自分と同じかそれ以上の努力をするからです。
勉強についていけない
国公立大学を目指すこどもが多い進学校では、最後まで共通テスト受験を見据えた5教科7科目の勉強を捨てられません。
とくに理系科目が苦手な子が授業の進度についていけなくなると、定期テストの赤点の心配も出てきます。
苦手科目を必死にやらなければいけないので、得意だった科目の勉強にも支障がでます。
ここで、心が折れてしまうと、不登校や退学するこどもが出てきます。
退学、と聞くと心が痛みました
「勉強しなさい」をやめてみたきっかけ
わたし自身、親から「勉強しなさい」と言われなくなったのは高校生になってやっと。
高校の3年間は、寝る暇を惜しんで勉強していた記憶があります。
われながらスロースターターで、かなり苦労しましたがなんとか第一志望に合格できました。
そんなこともあって、自分で気づくしかないんだな、と思っていました。
高校入学のタイミング
「勉強しなさい」と言わなくなったのも、娘が高校に入ってからです。
中学生の頃はしょっちゅう、使っていました。
中学生当時、娘は行きたい高校へ行くにはギリギリのラインの成績でしたが、とにかく勉強以外の余分なことに、とにかく時間をとられていました。
部活の大会やイベントごとに同級生や後輩に何時間もかけて手紙を書いたり、習い事も続けていたり。
その結果、第一志望の高校はあきらめざるを得ませんでした。
大学受験で同じ思いをするのは無理!
娘はそんな気持ちで高校入学前の春休みから勉強をスタートしました。
わたしは、そこから一度も「勉強しなさい」と言いませんでした。
もちろんダラダラしているときも見かけましたが、「そんなときもあるよね」と思うだけです。
自分だって家事をする気になれなくてソファーでごろごろしたり、仕事もどうしたら休めるか考えてしまうくらいダメな時もあります。
人のことは言えません……
それに、言ったとしても、こちらが痛いところをつかれて火に油をそそぐだけです。
目くじらをたてても何も解決しないと思いました。
今となっては、親の気持ちが痛いほどよくわかります。
一年だけ塾に入ってリズムを作った
高校入学前から、塾へ通わせることにしたのも良かったです。
一年間だけの通塾でしたが、そこで自習スキルを身に着けました。
実は、中学生のときに塾選びに失敗し、入試にも影響してしまいました。
自分で選んだ塾へ行くことの大事さを思いしらされました。
最高の塾へ行ったことで、勉強しなさいと言わなくてもいい環境につながりました……!
大学受験のことを親子で調べた
大学受験は入試方式など、こどもだけでは理解できないことも多いので、親子で調べました。
調べれば調べるほど、自分がやるべき勉強がわかります。
一年生のときから志望大学を決めていたので、大学案内を送ってもらっていました。
実際に行けるオープンキャンパスには参加しました。
「行きたい!」と思う学校を見つけることはなによりの原動力になりますよね。
「勉強しなさい」はやめましたが、娘から何か聞かれたときはアドバイスをしました。
「勉強しなさい」をやめてみた結果
高校生になってまで、勉強のことであれこれ言ったり言われたりするのは考えてみれば情けないものですよね。
言わないだけでも「干渉していない」ことはできていると自分に言い聞かせました。
定期テストも模試も100番UP!
勉強はすぐに結果はでないものですよね。
入学当初のテストではほぼトップに近い成績でしたがすぐに急落。
さすがに落ち込んでいましたが、塾の先生から「一年後、ぜったいに上がる」と言われていたことを信じて結果が出なくても、頑張り続けました。
一年半後、定期テストも模試も100番ほど順位が上がりました。
上がれば上がったで、落としたくなくなるため、ずっと勉強するようになります。
「スマホをさわっているなあ……」と思ったら勉強のアプリだったりして、「逆にこわい」と思うときもありました。
英検2級に合格
英検にも挑戦しました。
行きたい大学へチャレンジする方法のひとつとして、英検の資格が必要だったからです。
時期的に、英検を受験できるのはラストチャンス。
使用した問題集は一冊だけで、英検受験までもあまり時間がない状況でした。
ところが、合格基準値を上回るスコアで合格!
英検2級を利用した受験は、GMARCHなどの試験にも活用できます。
CSEスコアに応じて高得点換算されるなど、メリットがたくさん!
当日試験を受けずに得点が保証されるのはありがたいですよね。
準2級も利用できる大学もあります。純粋に実力アップして模試の結果にも出ます。英検はとっておいて損はありません!
自分で志望校を考えるようになった
オープンキャンパスでは、大学の相談ブースでもいろいろ質問して楽しそうでしたし、大学の先生や生徒さんと話している姿に大人になったなあと感慨深く思いました。
国公立至上主義の高校に通っていますが、学校の先生にも志望校をはっきり伝え自分の受験戦略を説明したことで、応援してもらっています。
共通テストも受け、出願はしませんでしたが、最後まで同級生と頑張れたことが良かったと言っています。
共通テスト受験者でしかできない経験はかけがえがないものです。
共通テスト問題に新キャラが……!
なんて受験者あるあるの話題で盛り上がったり、中学校以来会っていなかった友達と会場で再会したり、楽しいこともあったそうです。
ほとんど勉強をしなかった科目もありましたが、思っていたより点がとれていたので、過度の緊張がない中での受験だったことが結果につながったのではないかと思います。
勉強しなさいをやめてみた最大のメリット
成績が上がったというのはもちろんですが、思わぬメリットもありました。
言いたくない言葉を使わなくて良い!
「勉強しなさい」と言っても、なんのメリットもないと実感してやめてみたら本当にストレスが消えました。
最初のうちは言いたくなることもありましたが、ぐっと我慢しているうちに娘が自分ひとりで変わっていきました。
わたしも成績結果などは基本見ないなど、言わなくてもいいように自分自身を変えていきました。
年齢的にストレスが体調に現れる頃ですが、必要以上にこどもを気にかけなくても大丈夫!と思うだけで気持ちが楽になり、仕事や家事の疲れも軽くなりました。
本当に頑張っている姿を見ると結果はどうでもよくなるものです。
娘から頑張ることの楽しさを学んだりして、新しいことをはじめたりもできました。
通信教育や市販の教材の活用で節約
とはいえ、協力できそうなことを考えるように気を付けていました。
必要な教材は惜しまずに買いました。欲しいと言ったときはやる気になっているチャンスと思い、その足で買いに行きました。自習のやり方が身についていたので、教材も放置せずに取り組めます。Z会をやりたいと言ったので、現在は受験勉強はZ会を中心にしています(2022年11月、合格により受講を中止しました)強化したい科目に絞って受講できますし(1教科のみ受講しました)志望大学の難易度に沿って学習することができるので目標値が明確になります。受講教科はその時点の実力を見て変更していました。
成績を見せてきたときは良いところをみつけてほめました。
高校生でもまだ親にほめられるのはうれしいことです。
成績を見せても小言をいわれないなら出すのも気が楽になりますよね。
がんばっていることを認めてあげるのは大切だと気づかされました。
「勉強しなさい」と言われない子どものメリット
娘に「勉強しなさい」って言わなくなったのってどう思う?
と質問してみました。
本当に勉強していたから、言われなくなったんだと思うよ
だそうです。
わたしが「勉強しなさい」と言わなくなったタイミングと、娘が本当に勉強しだしたタイミングが同時だったのかもしれません。
勉強しなさいと言われていたときは、確かに勉強していなかったけど、自分でもしないといけないという危機感があって、だめだと思っている絶妙なタイミングで言われるとイライラして自己嫌悪になっていたそうです。
勉強しなさいと言わない・言われなくなったことで、親子ともストレスがなくなった影響は大きかったです。
「勉強しなさい」と言わないと本当にやらない
言わないと本当にやらないんです……
こういうお子さんもやっぱりいますよね。
こちらも本当によく耳にする言葉です。
親御さんがとても心配がちな方に多いように思えます。
お気持ちお察しします……
でも、言われてしぶしぶやる勉強はとても非効率です。
勉強になっていない場合すらもあります。
そういうときは、やらない原因を徹底的に考えてみるというやり方もあります。
原因がわかったら、サポートできることが見つかります。
偏差値だけで進路を考えていたりしていることも要因かもしれません。
まずは、少しでも行きたいと思える志望校を探してみることから初めてみましょう。
進学校へ通う子の勉強へのストレスは想像以上に大きいです。
学校へ通えているだけでも、じゅうぶん頑張っています!
ふだんの勉強のペースメーカーとしてはスタディサプリを利用していました。
短い時間でもスタディサプリで毎日復習をすることで定期テストの点数はとれるようになります。
自分に合った勉強方法は効率をあげます。
娘は定期テスト中でも早寝早起きでした。
しっかり脳を休ませることも大事です。
「勉強しなさい」をやめてみた・まとめ
今回の記事では、
- 進学校へ通う高校生が勉強しなさいと言えば言うほど勉強しなくなる理由
- なぜ勉強しなくなるのか
- 言われるこどもと言う親の正直な気持ち
- 勉強しなさいと言わなくなった結果
をご紹介しました。
人を変えることはできません。
もちろんこどもだってそうです。
親の思い通りになるわけがなくて当然。
変えることができるのは自分だけです。
結局自分の考えで自立するしかなくて、親はそれを尊重して応援するしかないと感じます。
日々楽しく元気に過ごしてくれるのが一番で、自分が頑張っていることに充実感があるなら、それが勉強以外でもいいですよね。
「勉強しなさい」は使いすぎると負の呪文になって親とこどものパワーを奪います。
こどものためを思って、つい「勉強しなさい」と言っているのに、苦しくなっているあなたに、今回の記事が少しでも参考になっていればうれしいです。
最後までご覧いただいて、ありがとうございました。
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